兄目線でアニメ
 
アニメに対する、視点、論点、あと,メイドさんとか、自作PCとか、鉄道とか酒とかな話。
 



私小説
~説明~
萌兄の私小説

第八章 綺麗な便器のままで④



彼女の家を出ると、先輩とKがワゴンの中で半分昼寝して待っていた、この後もう一度僕らはあの3LDKのアパートに戻り、今度は僕の荷物を積んで僕の新居に運ぶ作業が待っている。サラリーマンの貴重な休みはそうやって猛スピードで過ぎ去っていくのだ。
午後は、先輩が少し疲れている様子の僕を気遣って運転を買って出てくれた、僕はKと後部座席で二人で座る。僕は夕方までに僕の分の引越しの作業も終えるにはどういうペース配分で作業を進めればいいか、アパートに戻るまで考えるつもりだった。
でも、なんだか頭が思ったより混乱していて考えがまとまらない。どうしたんだろうか、いや、思い当たる節はある。
そう、実のところ僕は彼女を愛していたんじゃないかという疑念が頭の中に救ってしまっているのだ。僕はちょっとだけ恋をした事はあるから、彼女に恋をしていたわけでは無いということは、言えるとしてもだ。まだそこまで人を愛した事はないと思うので、愛がどういうものか解らない僕には、彼女を仮に愛していたとしても、それを自覚する事が出来なかっただけかもしれないのだ。

これは困ったな。僕はため息をついた。でも考えてみれば、それでいいんだと思う。だってこんな、短い私小説で「愛」が何たるかなんて語れるはずは無いのだから。いや、きっとこの世の全ての書籍を集めたとしたって、語りつくせないほど「愛」というものは難しいに違いないのだ。

でも、何もしなければこのまま混乱したままになってしまう。別にそれでもかまわないけれど、出来る事があるならしておきたい。
僕は引越しが終わると最初にダンボールからパソコン一式を取り出して、ワープロソフトを立ち上げると、この私小説、最後の一節を書き始めた。





11月12日(月)11:09 | トラックバック(0) | コメント(0) | 私小説 | 管理

第八章 綺麗な便器のままで③



彼女の家を出ると、先輩とKがワゴンの中で半分昼寝して待っていた、この後もう一度僕らはあの3LDKのアパートに戻り、今度は僕の荷物を積んで僕の新居に運ぶ作業が待っている。サラリーマンの貴重な休みはそうやって猛スピードで過ぎ去っていくのだ。
午後は、先輩が少し疲れている様子の僕を気遣って運転を買って出てくれた、僕はKと後部座席で二人で座る。僕は夕方までに僕の分の引越しの作業も終えるにはどういうペース配分で作業を進めればいいか、アパートに戻るまで考えるつもりだった。
でも、なんだか頭が思ったより混乱していて考えがまとまらない。どうしたんだろうか、いや、思い当たる節はある。
そう、実のところ僕は彼女を愛していたんじゃないかという疑念が頭の中に救ってしまっているのだ。僕はちょっとだけ恋をした事はあるから、彼女に恋をしていたわけでは無いということは、言えるとしてもだ。まだそこまで人を愛した事はないと思うので、愛がどういうものか解らない僕には、彼女を仮に愛していたとしても、それを自覚する事が出来なかっただけかもしれないのだ。

これは困ったな。僕はため息をついた。でも考えてみれば、それでいいんだと思う。だってこんな、短い私小説で「愛」が何たるかなんて語れるはずは無いのだから。いや、きっとこの世の全ての書籍を集めたとしたって、語りつくせないほど「愛」というものは難しいに違いないのだ。

でも、何もしなければこのまま混乱したままになってしまう。別にそれでもかまわないけれど、出来る事があるならしておきたい。
僕は引越しが終わると最初にダンボールからパソコン一式を取り出して、ワープロソフトを立ち上げると、この私小説、最後の一節を書き始めた。





11月12日(月)11:09 | トラックバック(0) | コメント(0) | 私小説 | 管理

第八章 綺麗な便器のままで③

僕はレンタカーのワゴンを借りて、その中に彼女の身の回りの品を全部そこに詰め込んだ、引越しの手伝いに先輩やKも駆けつけてくれたので、作業は直ぐに終わり、昼過ぎには彼女の新居(新居といっても昔彼女が姉と一緒に暮らしていた家に戻るだけだが)に荷物を全て運び終える事が出来た。
 「ありがとう、私はもう一度ここで頑張ってみる。きっと凄く嫌な事が沢山有ると思うけど、いいこともそこそこ起こせるぐらいの自信がなんか有るんだな、再来年ぐらいにはきっといいお嫁さんになってるんじゃないかな。」
「お嫁さんか・・・メイドさんはやっぱり卒業したんだね。じゃあ、僕も再来年ぐらいには言いお婿さんになっているかもね。」僕は笑って返した。
「男の人はメイドの主でも、妻の夫でも、どっちにしろ『ご主人様』じゃないか!・・・いや、何でもない、喧嘩するつもりはないんだな、姉さんとまた暮らすと思うと気が立ってしまって。」
「大丈夫、キミは可愛いし、おっぱいも大きいからすぐに結婚して、新しい家に住めると思うよ。」
「それもそうだ、結婚すればすこしは気が済むかもね、旦那が君よりいい人だとうれしいな、君以下だと共同生活は難しいな、食べ終わった食器を自分で運ばなかったり、便座とか汚されたら許せなくなっちゃう。そういえばキミ、最後までトイレ汚さななかったね。関心関心。」

 「それに関しては、大した問題じゃないんだ、コツがあるのさ。昔は僕も結構汚したんだけどね、何で男が立って小便するかわかるかい?」
 「そんなの考えたくも無い。」
 「子供の頃はみんな上手に小便が出来たからさ。いう事を素直に聞いてくれるから、便器の外に小便を漏らすなんて事ほんとに少ないんだ。でも大人になるとその・・・まあ、あまりいう事を聞かなくなる。性欲に関することだけでなくて、小便をするときも上手くいかなくなるんだ。でも、子供の頃の名残でそうするしかないんだよ。男って本当に悲しいもんさ。」
 「でもキミは便器を汚さない。」
「セックスレスの夫婦の夫は便器を汚さないそうだよ。」
 「何の話?」
「男ってのは血の繋がらない女には基本的に発情できるのさ。間接キッスって知ってるだろ?」
「しってるよ。」
「発情しうる女性が座った便座に自分が座る。これは間接キッスなんかよりもずっと刺激的なんだよ。でもこれは日常的に尻を触りあっている男女間ではこういった情況にならない。」
「それでキミも、小便の時に、あたしの座った便座に座りたくて便座に座って用をたすのか、納得。キミとセックスしないでよかったよ。」

 僕ら二人の別れは、そんな会話で締めくくられた。それはとても僕たちらしい別れの挨拶で、そのおかげで僕らは本当に笑って分かれることが出来た。



11月7日(水)10:19 | トラックバック(0) | コメント(0) | 私小説 | 管理

第八賞 綺麗な便器のままで②

引越しの準備なんて、本気ですれば本当に直ぐ出来てしまうものだ、僕とメイドさんは互いの忙しい生活の合間を見つけながら、何とかきっかり一週間で、荷造りを終了させた。
「こんなふうに二人で一週間、真剣に作業するなんて、あの子を作ったとき以来だな。」彼女は微笑みながら「明日はお別れだから今日は盛大に乾杯しようじゃないか、すこし寂しいけれど、すがすがしいな。もし君が今あたしを抱きたいって言ったら『いいよ』っていっちゃうかも。」僕も微笑んで、そんなことより乾杯しようとグラスを傾けた。

 夜はとて静かだ、いつもはこんなにも静かだとは感じないから、今日はやっぱり特別な日なのだろう、どう特別かと聞かれたら解らないけれど、きっと特別な日なんだろうな、アルコールの靄の中、僕らは互いの輪郭を眺めながら、本当にゆっくりとウイスキーを傾けて、互いに気づかないうちに、それぞれの床に入り、いつの間にか一人一人の朝を迎えた。

 ※



11月4日(日)22:21 | トラックバック(0) | コメント(0) | 私小説 | 管理

第八賞 綺麗な便器のままで①

そこはメイドさんの部屋。
どうやら僕らは長い旅の末、何とか知っている場所に漂着できたようだ。窓の外は朝焼けでピンク色に染まる前、早朝の青に霧がすこしだけかかっている。メイドさんも目を覚ましたようだ、窓を開けると外には自転車で僕らを助けに来たヒーローが自転車を止めて待っていた。

「彼ならきっと、あの子を大切にしてくれると思うんだ。」メイドさんは言った。僕も同感だった。なぜなら彼には助けてもらった恩もあるし、頭部だけで下半身の無い彼ならきっと人形である僕らの娘を本当の意味で愛してくれるだろうという父親の感傷を感じたからだ。
僕とメイドさんは昨日三歳になったばかりに娘を嫁に出すために、親子三人で外に出た、僕は毛布の入れられていた、あの大きな籠に娘を座らせ、彼女は新郎に「娘をお願いします」と挨拶をすると、彼は神妙な雰囲気でうなずくと自転車のハンドルを引く。
 ゆっくりとポニーが走り出した、僕ら二人は空が青から赤に変わるまで彼等を見送り、ある決意をやっとする。

 「子は鎹っていうけれど、まるで熟年離婚みたいだ。」メイドさんは笑って、そしてほんのすこしだけ寂しそうに、でも誇らしげに「メイドを卒業するわ。」と宣言した。

 ※



10月5日(金)10:20 | トラックバック(0) | コメント(1) | 私小説 | 管理


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