恋愛について |
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| メイドさん曰く「シュールレアリストはリアリストよりも合理主義で、ニヒリストよりも理想家でなければならない」という。
なるほど、そうすると、マルクス主義とシュールレアリズムには、幾つかの共通点があるのかもしれない。
しかし、共産党員でない、マルクス主義者達は愛が、自らの思想の前提になっているというが、メイドさん、君の思想は、いや、思想なんてこの際どうでもいい、君の心の根底には今どんな感情があるのかな?
そして僕の心は、
例えば、人が人形・・・ダッチワイフ等・・・に愛の告白をする事は、まさしく人類を含めた他の有性生殖をする生物に対する宣戦布告に匹敵する行為なのではないかという事。
ならば、もし、この僕が、メイドさんに愛の告白をするということはどんな事か・・・
「愛は絶望的な恋で、恋は理想的な愛なんだと思う。」とメイドさん。
確かにそうかもしれない。それでは僕の中にある感情は愛か恋か、はたまた単なる感傷か。
・・・女性に歳を聞く事は、失礼な事だが、周囲の人間の態度や、口ぶりから僕より十以上も年上らしい、それにしても、その事実を知る前まで、僕は彼女を年下だと思っていた。
別の話になるが、少し派手目の女学生と話す。彼女は、一ヶ月も前は中学生だったという、外見に似つかわしくない、すがすがしくそして野暮ったい息。久しぶりに女性に対して処女性というものを垣間見る。
話を戻そう。その女性もその学生と同じ息を吐いている。実年齢の二分の一の外見を持って居る時点で、十分処女性が滲み出しているのに、その息のせいで、まるで本当の少女のよう。
そんな少女が、既婚者でもないのに、左手の薬指に指輪をしているのは、計算か、ただの無知からか、
しかし、何より僕を驚愕されたのは、廊下に落ちていた、使用済みの生理用品だった。どうして落ちたのかは知らないが、ほんの半時前には無かったし、今この建物に存在する女性は、彼女だけだ。
生理用品とは、作業でしゃがんだり、立ったりを繰り返すだけで、ズボンの裾や、腰までずれて落ちるようなものなのだろうか、僕は気を使い、街で会社員が乞食を見て見ぬフリをするのと同じように視線を泳がせる。
作業に熱中している彼女は、一分ぐらいの後にそれに気づいて、あわてて拾うとトイレに駆け込んでいく、
それはいいとして、ナプキンの丁度中央には、小さい赤いシミがあり、その遠慮がちな小ささが、彼女の純潔を演出しているようでもあり、男を誘惑する淫らな武器のようにも思える。
これはただの偶然か、それとも何かの信号か、赤い信号。
あの時彼女の後を追って供にトイレに入って、事を済ませたほうが、良かったのだろうか・・・
最後にもう一つ、話しておこうか、よく僕の夢には、女性の知り合いが出演する。精神分析の医師やイタコ巫女、占い好きのOL達の間で囁かれているうわさでは、夢の中に知り合いが出てきたときは、夢に出てきた相手が自分に合いたがっているという。
と、いうことは、僕は多くの女性に会いたいと思われているのかな。
「やだ、自意識過剰もいいとこ。」
メイドさんは、そう言いキッチンの流しで指を洗って、僕を摘もうとする。
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4月14日(土)22:37 | トラックバック(0) | コメント(0) | シュールレアリズム | 管理
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