兄目線でアニメ
 
アニメに対する、視点、論点、あと,メイドさんとか、自作PCとか、鉄道とか酒とかな話。
 



2007年11月7日を表示

第八章 綺麗な便器のままで③

僕はレンタカーのワゴンを借りて、その中に彼女の身の回りの品を全部そこに詰め込んだ、引越しの手伝いに先輩やKも駆けつけてくれたので、作業は直ぐに終わり、昼過ぎには彼女の新居(新居といっても昔彼女が姉と一緒に暮らしていた家に戻るだけだが)に荷物を全て運び終える事が出来た。
 「ありがとう、私はもう一度ここで頑張ってみる。きっと凄く嫌な事が沢山有ると思うけど、いいこともそこそこ起こせるぐらいの自信がなんか有るんだな、再来年ぐらいにはきっといいお嫁さんになってるんじゃないかな。」
「お嫁さんか・・・メイドさんはやっぱり卒業したんだね。じゃあ、僕も再来年ぐらいには言いお婿さんになっているかもね。」僕は笑って返した。
「男の人はメイドの主でも、妻の夫でも、どっちにしろ『ご主人様』じゃないか!・・・いや、何でもない、喧嘩するつもりはないんだな、姉さんとまた暮らすと思うと気が立ってしまって。」
「大丈夫、キミは可愛いし、おっぱいも大きいからすぐに結婚して、新しい家に住めると思うよ。」
「それもそうだ、結婚すればすこしは気が済むかもね、旦那が君よりいい人だとうれしいな、君以下だと共同生活は難しいな、食べ終わった食器を自分で運ばなかったり、便座とか汚されたら許せなくなっちゃう。そういえばキミ、最後までトイレ汚さななかったね。関心関心。」

 「それに関しては、大した問題じゃないんだ、コツがあるのさ。昔は僕も結構汚したんだけどね、何で男が立って小便するかわかるかい?」
 「そんなの考えたくも無い。」
 「子供の頃はみんな上手に小便が出来たからさ。いう事を素直に聞いてくれるから、便器の外に小便を漏らすなんて事ほんとに少ないんだ。でも大人になるとその・・・まあ、あまりいう事を聞かなくなる。性欲に関することだけでなくて、小便をするときも上手くいかなくなるんだ。でも、子供の頃の名残でそうするしかないんだよ。男って本当に悲しいもんさ。」
 「でもキミは便器を汚さない。」
「セックスレスの夫婦の夫は便器を汚さないそうだよ。」
 「何の話?」
「男ってのは血の繋がらない女には基本的に発情できるのさ。間接キッスって知ってるだろ?」
「しってるよ。」
「発情しうる女性が座った便座に自分が座る。これは間接キッスなんかよりもずっと刺激的なんだよ。でもこれは日常的に尻を触りあっている男女間ではこういった情況にならない。」
「それでキミも、小便の時に、あたしの座った便座に座りたくて便座に座って用をたすのか、納得。キミとセックスしないでよかったよ。」

 僕ら二人の別れは、そんな会話で締めくくられた。それはとても僕たちらしい別れの挨拶で、そのおかげで僕らは本当に笑って分かれることが出来た。



11月7日(水)10:19 | トラックバック(0) | コメント(0) | 私小説 | 管理


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