第七章『人権問題、そして奴隷狩 |
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| 気づくと女性を抱いていた、酔いの勢いで風俗にでも来てしまったのかな?いや、これはきっと夢の中だろう。だって、ぴったりと抱き合っているのに、まるでアダルトビデオ見ているみたいに、自分と女性が繋がっている所が後ろから見える。 だから本当にはこの夢は女性と抱きあっている夢というより、本当にビデオ見てるだけの夢なのかもしれない。
そう気づくと突然場面が変わる、さすが夢といったところか。僕は、河川敷に居る、斜めの地面に沢山草が生えていて、季節は五月の始めぐらいか、草たちはしなやからな黄緑色。 僕は、そこで水色に輝く河を眺めている。隣にはショートカットのサイドをゴムで留めたいかにも少女のするような髪形の身長の低い女の子が座っていて、「イジメてあげる」と言って、河をバックに僕の方に向き直ると、何やら罵倒を始めて、ぺちぺちと体を叩いてくる。 僕はそんな彼女が、無性に愛しくなって抱きしめてしまうとそこは実家の妹と母親の前。また場面が変わっていることに驚く暇もなく、僕は抱きしめた少女が裸になっていることに気づき更に驚愕する。裸の少女が目の前にいること自体は喜ばしい事だけど、女の家族の前では話が別だ。しかし妹も母親もただ好意的に僕らを見ている。どうやら僕らの間柄は家族も公認の事らしい。 しかも、さっきまで僕を散々罵倒していた彼女も人が変わったように穏やかな顔つきで僕に微笑みかける。服を着ているときの外見に比べ裸はぐっと女性らしく、僕は恐る恐る常人より目立つ彼女の副乳に吸い付いた、彼女はさっきのように僕に平手打ちをするからりに頭をそっと撫でてくれる。僕は高揚した気分を抑えながらも彼女が僕を完全に受け入れてくれたという事を確信する。 けれども、妹や母親の前で事に及ぶなんてごめんだ。僕は彼女を抱き起こし、お互いの腹と胸が密着する形で、彼女の尻を抱えて二階の自室に運び、布団の上に放り投げると、その上から覆いかぶさる。するとどうだろう、彼女の態度は川原に居た時のように豹変し、「お前なんかとだれがやるかよ!」と僕を殴りつける。
殴られた瞬間、目が覚める。一体何があったのか良くわからない、そして不意に襲う憤りに近い切迫間、どうもそわそわする。便意や「尿意」にもしかしたら近いのかもしれない。
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9月15日(土)22:32 | トラックバック(0) | コメント(0) | 私小説 | 管理
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