兄目線でアニメ
 
アニメに対する、視点、論点、あと,メイドさんとか、自作PCとか、鉄道とか酒とかな話。
 



木枯らし

何を書こうか、それが問題です。

例えばメイドさんに何が好きかと尋ねれば、「エッチです。」と答えるかもしれないし、「ご主人様です。」と言うかもしれない。

まあ、そんな事はいいのさ、だって僕が言いたいのはそんな事じゃないんだ。

「じゃあ、どんな事なの?」と聞かれれば、本当に大した事でもないと自分でも薄々感付いているから、どうも萎縮して言えなかったりする。

でも、それじゃいけないんだとも思う。なんせ、このままじゃ堂々巡りもいいところなのだから、だからここらでちゃんとしたルールートやらを作らなければならないと思うんだ、でもだ、だからといって、今まで続けていた事を不意にしてしまっても良いわけは無く、だからといって続ける事に意味があるかって言うとまたそれはうかがわしいところで・・・

じゃあ、ほんとのところ何が言いたいのかというと、それを言ってしまうと、その時点でこの問題がつまらない問題に思えてしまうんじゃないかとか怖いし、けれど、これ以上先延ばしにしても何の利益も無いわけだし、むしろ不利益の方が多いのかもしれない。

でも、もし、それを言って、何か変わればいいけれど、何も変わらなかったら?むしろ悪い状態に陥ったらと考えると、更に怖くなって何も言えない、ああ、この問題は、ニキビを潰して早く直すか、それとも痕になってしまうのが怖いから、そのままそっとしておくかっていう問題にも近いのかもしれないな。

よし、もう何も言うまい、どうせそのうちボロは出てしまうのだ、それならいっそボロが出る前にここから退場するってのはどうだろうか?我ながらいい考えじゃないか、そうさ、今より悪くなる前に逃げてしまえば問題は無いのだ。ははは、簡単な事だったんだ、本当に簡単な事だったんだ。


程なくして、メイドさんは買い物から帰ってくる。メイドさんが近所のドラックストアに買い物に行く時は大体この時間に戻るって決まっているのだ。メイドさんは、部屋の中を見回す。買い物に行く前には部屋の中にいた主人が何処にも居ないのだ。

メイドさんは困惑する。一体どうしよう。メイドさんには主体性というものが全く持って賭けているから、主人に何か言って貰わなければ、この非常事態を打開する方法というものが解らない。しかしながらこの非常事態という奴が主人の失踪であるわけだから、もう彼女には何もする余地は無いのである。メイドさんは黙って待つしかないのだ。

「だから、こうやって文章をを書いているときも僕は思うのだ、まだ、あのメイドさんは、あの缶詰みたいな街の油っぽい部屋でずっと主人の帰りを待ち続けているんじゃないカってね。」と僕は友人に話すと彼は苦笑しながら、「君がそのメイドさんの主人なら本当に酷い話しだ。」

僕は彼の言葉を一文字一文字噛み締めながら答える「違うんだ、僕はメイドさんの主人ではないし、ましてや彼女が本当にずっと待ってるなんて思っちゃ居ないよ。」

季節は確実に冬に向かっている。もう窓の外では木枯らしが吹き始めている。こんな日に幸せな人々は暖かいシチューを食べると決まっているのだ。だから僕も大きいホウロウ引きの鍋を買って舞っている。とっくに逃げ出したメイドさんが、この家に迷い込んでくる日を、ずっとずっと待っているんだ。



11月21日(水)21:00 | トラックバック(0) | コメント(0) | メイドさん | 管理

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