兄目線でアニメ
 
アニメに対する、視点、論点、あと,メイドさんとか、自作PCとか、鉄道とか酒とかな話。
 



第七章『人権問題、そして奴隷狩④

よく考えてみるべきさ、無機物ほど人を愛しているものは無いじゃないか、無条件の愛、コンクリートも鉄も、人を無償で愛して床になったり柱になったり、そう、無機物こそ最高の恋人さ、ケイ素、シリコン製ダッチワイフが人間にとって最高のパートナーでないはずが無いじゃないか!
 「風俗嬢にましてや人形に愛を見出す事自体、滑稽なことないですよ、ふふふ、そんなにダッチワイフがいいのなら、有機物の私なんてどうでもいいでしょ、何度も言わせないでよ、隣の部屋で彼女を抱けばいいじゃない!」胸元のボタンが閉じられてゆく、これは悪い兆候だ何とか阻止しなければならない。でもどうすればいいのだろう?
「ちがうんだ、済まない。でも僕には恋愛が良くわからないんだ。例えば、人が人形・・・ダッチワイフ等・・・に愛の告白をする事は、まさしく人類を含めた他の有性生殖をする生物に対する宣戦布告に匹敵する行為なのではないかという事。解ってくれるよね?」
「何が言いたいんです?」胸元のボタンを留める手が止まらない。
「そう、言い訳なんてかっこ悪かったね。そうさ、どうでもいい、もうどうでもいいんだよセックスなんて。射精単品なら・・・排泄だけなら、人権云々は無いだろ、だから、人権問題無しなら、」
「ええ、人権問題なしなら、お金は結構です。」
「なら、お願いだよ、本当に作業だって構わない、笑いもんにされたって文句は言えないよ。でもこんな事、頼めるの君しか、メイドさんしか居ないんだ、君も前にこういうこと言ってたじゃないか。だから、済まない本当に済まないけれどして欲しいんだ。」

涙で前が見えない、せっかくメイドさんの太ももが見えるのに、惜しいことだ。メイドさんは僕の涙をエプロンで拭き始めた、その動作は良く見えなくてもとても優しい心のこもったものだ。僕は何となく感動してしまって、また涙が後から後から出てくる。メイドさんは涙を拭ききれない事を悟ったのか、今度は僕の頭を抱きしめる。僕の顔は彼女の胸元に押し付けられた。いつの間にか再び胸元ははだけられている。

「無感情に作業なんてできるわけないじゃないか、あたしとキミは今日出会ったんじゃないんだから、無感情に出来るわけなんてないんだよ、泣きたいのはこっちの方さ、」メイドさんの汗の香りと、二人の口から垂れ流されるアルコール臭が僕の鼻腔でセッションしている。
声を上げてメイドさんは泣いているようだ、こういうことで彼女も泣くのか面白いな。僕の涙はいつの間にか止まっている、涙には人を落ち着かせる成分が含有しているせいか、めずらしく激情の中にある彼女を置いて、僕は一人で冷静を取り戻してしまう。
涙が引いて視界がクリアだ、これなら彼女の顔も乳も太ももも良く見えるなと思い、僕は顔を上げる、其処にはメイドさんの顔がある。思ったより彼女も落ち着きを取り戻しているようで、涙はかろうじで残っているが、もう嗚咽はしていない。
「今日は、隣で寝てあげる。おっぱいぐらいなら触っても良いから、明日も早いでしょ早く寝たほうがいいんだ。」僕も同感だった、もう寝ないと明日の仕事に支障をきたす、僕は社会人だから健康管理も自己の責任で行わなければいけないのだ。



9月18日(火)10:22 | トラックバック(0) | コメント(0) | 私小説 | 管理

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