食卓。 |
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| 大体、結婚って女性のものだと思う。結婚がテーマの小説は殆ど女性が書いたり主役だし、マリッジブルーも女性の物だし、結婚式だってしたいと思うのは女性の方でしょ。
だから、男の目線から結婚とか考えるとどうなるかなって?
「ははは、彼女も居ないのにそんな事考えてるの、笑っていいですか?」
笑ってもいいよ。でも君はどう思う?
「日本のさ、結婚って打算的だから駄目。家事してもらおうとか、旦那の給料で暮らしたいとか、老後見て欲しいとか、そういうふうに楽出来ると思って結婚するから、楽できないといやん成っちゃって、相手の事も好きでなくなったりするんだと思う。」
そうかもなと僕。みんな小さい頃は、誰でも出来ると思っている結婚、確かに結婚の内実は誰にでも出来るような事だと思う。
でも、結婚にまで至る道は、結構な難易度だ。まず好きな人を探して、その好きな人に他に好きな人が居ないか、既婚かどうか調べたり、その人が、自分のことが好きか訊いてみたり、両想いだと解っても、デートという面接を繰り返して、それが上手くいったら、最終面接、相手の親に会って挨拶しないとならない。結婚って就職活動に似ている。
ちゃんと就職活動しないと、いざ入社してから、その会社と自分がミスマッチだと気づいて、嫌な思いしたり、直ぐ辞めたくなったり。
「男性的な考えだな。」
そりゃそうだろう。僕は男だから、仕方ないさ。「仕方ないんだ?」と何か諦めたようにメイドさん。
「でも、そうかもしれない。日本的な結婚って、就職活動そのものかも、だって昔の農家の嫁なんて、相手の家の労働力兼、子作り担当主任みたいなものだもの。愛なんて二次的なものかもしれない。」
愛か・・・愛ってなんだろ?恋はした事あるから解るけど、愛は良くわからない。恋の進化系が愛なのか?よく恋は自分本位のもので、愛は相手本位のものだと言うけど、そんな工場で大量生産されたような、安っぽい理由でいいのかな?
「愛と恋の話は前にしたじゃないですか、それに、私たちはそういうこと語り合う関係じゃないな。今夜の夕飯は何にします?」
今夜の夕飯か、冷蔵庫にあるものでいいよ。
「じゃあ、ビール?」
それでもいいよ。「馬鹿みたい。」僕らは二人そろって久しぶりに笑った。
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5月7日(月)14:46 | トラックバック(0) | コメント(0) | シュールレアリズム | 管理
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