兄目線でアニメ
 
アニメに対する、視点、論点、あと,メイドさんとか、自作PCとか、鉄道とか酒とかな話。
 



シュールレアリズム
~説明~
抽象的な冒険、日本ではダダイズムとは切り離されて考えられることが多い。

観念

愛は人間にこの上ない安らぎと絶望を与える。

虚勢は人間にこの上ない絶望と安らぎを与える。

そんなものだと思う。



11月28日(水)22:38 | トラックバック(0) | コメント(0) | シュールレアリズム | 管理

街角の二人を眺めるに。

「例えば賭けをしてみよう」彼女は、大きな赤い飴玉をほおばりながら言う。僕はその飴玉のあまりの見事な赤とその赤に染められていく彼女の唇と舌に見とれてしまって、何も答える気にならなくなる。

「簡単に言うと、この後私たちがどうなるかについて賭けようじゃないかって話なの。どうなるかって言うのは何となく察しが付いてるだろうけれど、それをそのまま真に受けても賭けは楽しくないからね、もっと柔軟な発想で、そうそう、何ていうか泊まり先の予約もしないで旅行にでも行く感じが大切なんだな。」彼女の口の中の飴玉は、彼女の甘い唾液に溶かされ続け、見る見るうちに小さくなってゆく。

「それってどういうことだい?」

「この飴玉を賭けてあげてもいいわって事。」わざとらしく彼女は上目遣いで僕を見る。これはいい症状じゃないな、何ていうかな、本当に嫌な感じだ。甘いものってのはこうだから困るんだよ。

「それで、君はどっちに賭けるつもりなんだい?どれによって僕の考えも・・・」

「バカ言わないで!あなたが差し出すものはもう決まってるじゃない。」

「一体何の話だよ。」

「何の話も何も、私はこの飴玉を賭けているんだから、あなただってそれ相応の・・・例えば何か財産的なものがいいかしら。」彼女が喋るたび、その口にほおばられた赤い飴玉が、ちらりちらりと見え隠れするから、僕もその妙艶な誘惑に少しばかり心がかき乱される。

「じゃあ、仕方ない。僕はこの千円札をかけようじゃないか」財布から僕が、その尊い紙切れを引き抜くと彼女は直ぐに僕に擦り寄りその紙切れを僕の手から掬い取る。

「ありがとう、感謝するわ。」そう言って、彼女は勝ち誇ったような笑みで僕に言った。なるほど、どうやら賭けは僕の負けらしいいね。

でも、お互いに大した物を賭けていないんだから、結局こんな賭け、大した賭けじゃないんだよ、ねえ、そうは思わないかい?でも悔しくないとは言わないよ、だってもしかしたら、僕はあの赤い赤い飴玉を、彼女から口移しで貰う事が出来たかも知れないのだから。

まあ、色々言っても負けてしまった僕にはどうする事もできないとは思うんだけれどね。



10月28日(日)22:12 | トラックバック(0) | コメント(0) | シュールレアリズム | 管理

あの頃のこと

メイドさんは少しづつだけれど溶け始めている。それを感じ始めたのは数日前のことだった。

その日僕が仕事から帰り、いつものように挨拶代わりに彼女の乳を揉んでみると何やら違和感を感じる。そう、乳の柔らかさが昨日までのそれより数ランクアップしているのだ。

けれども僕はそんな重要な異変を「どうせまた揉みすぎで、乳のサイズがアップしただけだろうな」と軽く流してしまい、メイドさんを病院に見せたり、冷凍保存しておくなどの処置を何もしなかった。

するとどうだろう、メイドさんは三日も経つと次第にその柔らかさを増し、ついに風呂掃除の際に誤って排水溝から流れ出して何処かに消えてしまったのだ。

「あーあ、これじゃまたメイドさんの居ない日々の始まりかぁ」僕はそう呟いて、排水溝の掃除に取り掛かった。



7月8日(日)11:21 | トラックバック(0) | コメント(0) | シュールレアリズム | 管理

カンガルーシンドローム

カンガルーという生き物がいる。阿部公房も村上春樹もカンガルーを題材に小説を書いていたっけ。

まあ、それを考慮しなくても、とにかくカンガルーは不思議な生き物だ。

「だってお腹に袋があるなんて素敵じゃない。」メイドさんはそう言って、時分のエプロンに縫い付けてあるポケットに手を入れる。「ここに赤ちゃんを入れるんですよ。赤ちゃんとずっと一緒の母親も、お母さんとずっと一緒の赤ちゃんも凄く幸せだと思います。」

「人間の母親だって体の外の袋じゃないけれど、妊娠中はずっと赤ちゃんと一緒じゃないかい。」

「でも、お腹の中じゃ赤ちゃんの顔が見えませんもの、それにカンガルーはお父さんも袋があるような気が、」

「カンガルーのオスに袋なんて有ったっけ?」そうは思ってみても、僕らがカンガルーを語るときには袋が有るって事を前提に語っているわけだから、やっぱりオスにも袋はあるかもな、そうだ袋があるのがカンガルーなんだもの、袋がなくちゃたとえそれがカンガルーだとしてもカンガルーとは呼べないんだ。

僕の頭の中を何千キロも南下したところに空想のオーストラリア大陸が浮かんでいる。その大陸の中心には、片栗粉みたいに粉っぽい砂漠があって、その中心でカンガルーたちがピョンピョンとジャンプして走り回り、キックボクシングに熱中している。

カンガルーはジョンプ力もあればキックボクシングも上手な生き物なのだ。けれども僕ら目はそんなカンガルーの活発な部分なんかには気付かないで、カンガルーの袋に釘付けだ。カンガルーはそれぐらい袋的な生き物なのだ。

砂漠には見渡す限りのカンガルー。中にはワラビーもいるかもしれないけれど、そういうことは大した問題じゃない、また砂漠に風が吹いて砂嵐が起こる。舞い上がった砂から逃げるようにカンガルーたちは子供をお腹の袋にしまって逃げ出した。

でも、オスのカンガルーたちはどうすればいいのか解らない、だって自分に袋があるのかどうか知らないから。子供たちも入る袋が足らずに困っている。

砂漠の砂は片栗粉みたいに粉っぽい。

「でも、大丈夫さ、袋なんかなくたって、ちゃんと僕らは大人になれたんだから。」

「そうですか、でも、やっぱり袋はいいと思うんですよ、袋があれば両手空きますし、おっぱいもあげ易いですし・・・」

メイドさんのお腹に袋がある図を想像する。駄目だ、人間はへそが邪魔で上手く袋を付けられない、それに袋があったらメイドさんを抱く時に邪魔なような気がするし、でも袋があればあったで袋プレイとか出来そうだね。

「でも、袋があるって本当に素敵な事だと思うんです、もし私に袋があったら、ご主人様の手を袋の中に入れて暖めてあげたいです。」

「大丈夫、今でも十分暖かいから。」

なんせ、砂漠の真ん中では片栗粉みたいに粉っぽい、熱い熱い砂嵐が吹きすさいでいるぐらいだもの。



7月1日(日)17:16 | トラックバック(0) | コメント(0) | シュールレアリズム | 管理

本当にそうだよね。

今日の夕食の時のメイドさんとの会話。

「子は鎹って言うのは良くないね、ビールが鎹ぐらいの方がよっぽど理性的ってこと。」

本当にそうだね。

「皆昨日の夕食で何食べたかなんて覚えてないのに、歴史を勉強するなんて馬鹿みたいね。」

本当にそうだよね。

「アウグストゥスはクレオパトラを振ったからローマ皇帝になったんだよね。」

「親父(義父)の恋人と付き合うのは変だなってって気付いただけでしょ。」

本当にそうだよね。

「言葉で説明できることは本当に少ないんだな。だって物事や感情は極彩色なのに、言葉なんてせいぜい十二色の色鉛筆みたいなものだもの。」

本当にそうだよね。



6月28日(木)21:49 | トラックバック(0) | コメント(0) | シュールレアリズム | 管理


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